ニュース

中央 その他

「トレーディングセール」開催―ホッカイドウ競馬

ホッカイドウ競馬に所属する現役競走馬を対象としたセリ「ホッカイドウ競馬トレーディングセール」が11月21日、日高町の門別競馬場で開催された。セリではJRA認定勝ち馬など63頭が上場され、19頭が売却。売却総額は前年比45万1500円減の1億983万円、売却率は同2.65ポイント減の30.16%とわずかに下がったが、平均価格は同52万9000円余り増の578万526円と逆にアップした。
最高価格を記録したのは、今年の北海道2歳優駿2着、札幌2歳S3着など、通算7戦4勝(うちJRA2戦1勝)の成績を残しているモエレエキスパート(牡2歳、堂山芳則厩舎、父マジックマイルズ、販売申込者/新ひだか町・中村和夫氏)。3150万円で新冠町の㈲ビッグレッドファームが購買した。以下、モエレビクトリー(牡2歳、広森久雄厩舎、父ゴールドヘイロー)が1155万円、モエレトキノコエ(牡2歳、桑原義光厩舎、父ゴールドヘイロー)が1060万5000円と続いた。
同セールは馬産地としての特性を生かし、競走馬の新たな流通ルートの形成を目的に2001年から行っているもの。北海道馬主会・調騎会、北海道競馬事務所、HBA日高軽種馬農協、北海道軽種馬振興公社などで組織するホッカイドウ競馬トレーディングセール推進協議会が実施主体となっている。レベルが高いとされる同競馬所属2歳馬が多く上場されることから、回を重ねるごとに関係各方面に競走馬の新たな流通形態として浸透。セール当日は小雪が舞うあいにくの天候となったにもかかわらず、展示開始と同時に全国から訪れた馬主・調教師・競馬関係者がパドックに足を運び、上場馬を熱心にチェックする姿が見られた。
市場開設者の荒木正博HBA組合長は「セールの取り組みが軌道に乗り、成績の良い馬や能力の高い馬が評価されるようになった。生産者も1歳で売却するだけでなく、馬主として(ホッカイドウ競馬で)走らせ、付加価値をつけて売却するといった多角的な経営を考えていかなければならない時期に来たと思う」とコメント。また、北海道競馬事務所の北村健所長は「厳しい時代の中、昨年並みの売上げをキープできたことは健闘と思う。JRA認定馬を中心としたことでセールも浸透し、活力が出てきた。来年も新体制の下、より一層頑張っていきます」と満足そうな表情を浮かべていた。


ニュース一覧

  • 全て
  • 中央
  • 地方
  • 海外