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全日本的なダート競走の体系整備について
2022年11月30日 12時30分
11月28日、全国公営競馬主催者協議会、特別区競馬組合、兵庫県競馬組合、日本中央競馬会、地方競馬全国協会は全日本的なダート競走の体系整備について発表した。芝とダートを両輪とする日本競馬の発展を目指し、地方競馬が主体となってダート競走の体系整備を行い、6月に発表された3歳ダート三冠競走の創設や、今回発表されたさきたま杯のJpnⅠ昇格等の全日本的なダート競走体系の整備により、高い能力を持った馬が様々な適性に応じて活躍できる場を提供し、魅力ある競走を実施することで、ダートグレード競走の質と価値を高めていこうとするもの。内容は以下の通り。
■3歳ダート三冠競走を中心とした体系整備
◆3歳ダート三冠競走の創設
○羽田盃
(JpnⅠ、3歳牡・牝、大井1800メートル、4月下旬、1着賞金5000万円)
○東京ダービー
(JpnⅠ、3歳牡・牝、大井2000メートル、6月上旬、1着賞金1億円)
○ジャパンダートクラシック
(JpnⅠ、3歳牡・牝、大井2000メートル、10月上旬、1着賞金7000万円)
★変更内容
・羽田盃、東京ダービーを新たにダートグレード競走とし、JpnⅠに格付け
・ジャパンダートダービーは競走名を変更し、10月上旬に移設
・これら3競走を「3歳ダート三冠競走」と位置づけ
・3競走すべてに優勝した馬を対象とし、三冠ボーナス8000万円を交付
◆前哨戦の整備
○ブルーバードカップ
(JpnⅢ・3歳、別定、船橋1800メートル、1月中旬)
○雲取賞
(JpnⅢ・3歳、別定、大井1800メートル、2月中旬)
○京浜盃
(JpnⅡ・3歳、定量、大井1700メートル、3月中旬)
○ユニコーンステークス
(GⅢ・3歳、別定→馬齢、東京ダービーの前哨戦として整備)
○不来方賞
(JpnⅡ・3歳、定量、盛岡2000メートル、9月上旬)
★変更内容
・ブルーバードカップをはじめとする複数のダートグレード競走を新設
・羽田盃の前哨戦として雲取賞、京浜盃を新たにダートグレード競走として実施
・東京ダービーの前哨戦にユニコーンステークスを位置づけ、実施時期等を変更して実施
・ジャパンダートクラシックの前哨戦に不来方賞を位置づけ、新たにダートグレード競走として実施
・前哨戦の上位馬には各三冠競走の優先出走権を付与
■2、3歳ダート短距離路線の整備
◆ダートグレード競走の整備
○兵庫チャンピオンシップ
(JpnⅡ・3歳、定量、園田1870メートル→園田1400メートル、5月下旬)
○北海道スプリントカップ
(JpnⅢ・3歳、グレード別定、門別1200メートル、6月上旬→8月上旬)
○エーデルワイス賞
(JpnⅢ・2歳牝、門別1200メートル、10月中旬→11月上旬)
★変更内容
・兵庫チャンピオンシップの距離を1870メートルから1400メートルに変更し、3歳春の短距離路線の頂点競走として位置づけ
・北海道スプリントカップの出走資格と時期を変更して実施
・エーデルワイス賞の時期を変更して実施
◆重賞級認定競走(ネクストスター)の新設
重賞級認定競走(2歳秋・8主催者)
○ネクストスター門別
(2歳、定量、門別1200メートル、10月中旬、1着賞金1000万)
○ネクストスター岩手
(2歳、定量、盛岡1200メートル、10月中旬、1着賞金1000万)
○ネクストスター金沢
(2歳、定量、金沢1200メートル、10月下旬、1着賞金1000万)
○ネクストスター笠松
(2歳、定量、笠松1400メートル、10月中旬、1着賞金1000万)
○ネクストスター愛知
(2歳、定量、名古屋1500メートル、10月下旬、1着賞金1000万)
○ネクストスター兵庫
(2歳、定量、園田1400メートル、10月下旬、1着賞金1000万)
○ネクストスター高知
(2歳、定量、高知1200メートル、10月下旬、1着賞金1000万)
○ネクストスター佐賀
(2歳、定量、佐賀1400メートル、11月上旬、1着賞金1000万)
※各競争は地元所属馬のみ出走可能
重賞級認定競走(3歳春・4ブロック(持ち回り、実施場は令和6年度のもの)
○ネクストスター北日本
(3歳、定量、門別1200メートル、4月中旬、1着賞金1200万、ブロック限定)
○ネクストスター東日本
(3歳、定量、川崎1400メートル、3月中旬、1着賞金1500万、全国交流)
○ネクストスター中日本
(3歳、定量、名古屋1500メートル、3月下旬、1着賞金1200万、ブロック限定)
○ネクストスター西日本
(3歳、定量、園田1400メートル、3月下旬、1着賞金1200万、ブロック限定)
★変更内容
・兵庫チャンピオンシップに向け、2歳秋および3歳春において、地方デビュー馬のみ出走可能な高額賞金の重賞級認定競走(ネクストスター)を新設。
・3歳春の重賞級認定4競走の優勝馬には兵庫チャンピオンシップへの優先出走権を付与。
■既存ダートグレード競走の総括的な見直し
◆古馬短距離路線の整備
○さきたま杯
(JpnⅡ→JpnⅠ・4歳以上→3歳以上、グレード別定→定量、浦和1400メートル、5月下旬→6月中旬)
○かきつばた記念
(JpnⅢ・4歳以上、ハンデキャップ→グレード別定、名古屋1500メートル、5月上旬→3月上旬)
★変更内容
・上半期の頂点競走として、さきたま杯をJpnⅠへ昇格して実施
・一部ダートグレード競走の実施時期等を変更
◆古馬中距離路線の整備
○川崎記念
(JpnⅠ・4歳以上、定量、川崎2100メートル、1月下旬→4月上旬)
○ダイオライト記念
(JpnⅡ・4歳以上、定量→グレード別定、船橋2400メートル、3月上旬)
○名古屋グランプリ
(JpnⅡ・3歳以上→4歳以上、グレード別定、名古屋2100メートル、12月上旬→5月上旬)
○名古屋大賞典
(JpnⅢ・4歳以上→3歳以上、グレード別定→ハンデキャップ、名古屋2000メートル、3月上旬→12月下旬)
★変更内容
・川崎記念の時期を変更して実施
・一部ダートグレード競走の実施時期等を変更
◆古馬牝馬路線の整備
○エンプレス杯
(JpnⅡ・4歳以上牝、グレード別定→定量、川崎2100メートル、3月上旬→5月上旬)
○TCK女王盃→兵庫女王盃
(JpnⅢ・4歳以上牝、賞金別定、大井ダート1800メートル→園田1870メートル、1月中旬→4月上旬)
○クイーン賞
(JpnⅢ・3歳以上牝→4歳以上牝、ハンデキャップ、船橋1800メートル、12月上旬→2月上旬)
○ブリーダーズゴールドカップ
(JpnⅢ・3歳以上牝、グレード別定、門別2000メートル、8月中旬→9月上旬)
★変更内容
・エンプレス杯の実施時期を変更し、負担重量をグレード別定から定量へ変更のうえ、新たな上半期の頂点競走として設定
・TCK女王盃の実施場を園田競馬場へ変更し、兵庫女王盃へ改称して実施
・一部ダートグレード競走の実施時期等を変更
◆3歳牝馬路線の整備
○マリーンカップ
(JpnⅢ・3歳以上牝→3歳牝、グレード別定→定量、船橋1600メートル→船橋1800メートル、4月上旬→9月下旬)
★変更内容
・マリーンカップの出走資格および実施時期等を変更し、新たな下半期の頂点競走として設定。優勝馬にはJBCレディスクラシックの優先出走権を付与
新しい競走体系は2歳馬競走は2023年、3歳馬・古馬競走は2024年から開始される。